1. アナウンサー日記
  2. 一柳 信行
  3. 新幹線の中で。

今年のGWも終わりました。
特に5月の3・4・5日は珍しく雨の心配を全くせずに済んだ3日間になりました。
今年は菓子博もあった上、毎年広島市内中心部でフラワーフェスティバルが開かれます。
弊社にとって、これは全社的な大きなイベント。
セクションを問わず、ほぼ全員出社になります。
例年この3日間の何処かで雨が降るというのが定説のようで、私の入社してすぐに先輩方から
「フラワーの期間中は3日間共に晴れたためしがない」と聞かされました。
実際は3日間全て晴れた年もあったのですが、
とにかく晴れて欲しい・・・という願望がそういう言葉となって言い伝えられてきたのでしょう。


毎年アナウンス部員は総出になります。
私も去年は一番大きなステージ=カーネーションステージの進行役でしたが、今年は完全にノータッチでした。
出張で東京へ行っていたからです。
まぁ~、人の多いこと多いこと。広島駅に着いた段階から大混雑。
新幹線指定席は窓側の席は当然取れず、通路側の席へ。
一つ前の席には1~2才の女の子を連れた若い夫婦が乗っていました。
その女の子は途中から身を乗り出して、私の方を見ているのです。何て愛くるしいのでしょう。
幼い子に見つめられると笑顔でそれに応えようとするのが人の常。
色々な表情を作って相手にしてあげたら、とても喜んでくれていました。正直めちゃくちゃに嬉しい。

名古屋が近づいてきた。
両親が下車の準備を始めました。その女の子ともお別れの時間が近づいてきました。
バイバイをしてあげたら、私の方にトコトコと歩いてきたそうにしていた。
私としてはかなり嬉しい。
でも両親としては、よそ様に迷惑をかけてはいけないと思ったのでしょう。
「すみませんね~。」と言って顔を合わせた瞬間、お互いが声をあげました。
「あああ~っ!!」その車両の端っこまで響きわたるような大声を。
その幼い娘の父親が、私の知り合いのスポーツ新聞社の記者だったからです。
こんな偶然って凄いと思いませんか?
私は東京へ。彼ら親子3人は名古屋の知人のところへ行く最中だったとのこと。
数少ない休みを使っての家族サービスだったようです。
なんだか私を含めた4人がホッとするような出来事でした。


そして帰りは黄昏どきを迎えた東京駅でのこと。
新幹線の車内で通路を挟んでの向こう側に一組の老夫婦がいました(今度は知り合いではありません)。
着席した瞬間に、奥に座っていた女性が泣き始めました。
窓越しに、これまた2才くらいの男の子が手をふっているのです。
可愛い孫とのしばしのお別れはとても切ないもの。
隣の旦那さんとおぼしき男性がそっと慰めていました。

数年前にまだその位の年齢だった姪が自宅に遊びに来たとき、
私は出勤するためにバイバイをしたら、とたんに大声で泣かれてしまった。
さすがに私は泣きはしませんでしたが、
幼い子に泣かれたら大人としてはとても切なくなったことを思い出しました。

車両が動き始めた数分後、その女性はモリモリ駅弁を食べていたのには笑いましたが、
今年のGWの民族大移動の中、どんな出会いがあって、どんな家族愛が生まれたのか
ちょっぴり考えた一柳でした。

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