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一見普通のくるみボタンですが、近づいてジーッと眺めてみると
ひと針ひと針丁寧に刺された模様が何とも言えない暖かな風合いです。
旅の思い出にと広島に連れて帰った2つのくるみボタン、
縫いつけてみると何の変哲もない洋服にポッと彩りを添えてくれました。

これ、青森県津軽地方の伝統的な刺し子「こぎん刺し」です。
昔、木綿を身に付けることが許されなかった時代に、麻の布をどうにか温かく、どうにか強くしようと、
津軽の女性たちがひと針ひと針刺したのが始まりとか。

厳しい環境から生み出されるものは美しい。
東北の冬は厳しいけど、だからこそ好き。
雪深い温泉宿のご主人が言っていた言葉を思い出しました。

自分のことに照らし合わせると恥ずかしいことばかり。
いつかこんな凛とした仕事ができるアナウンサーになりたいと新年、気持ちを新たにしています。

今週末は、いよいよ全国男子駅伝。RCCラジオで今年も中継があります。
アナウンス部も実況の一柳アナはじめスポーツアナは駅伝モード。
私もナレーションという形ではありますが、
必死でタスキをつなぐ選手たちに気持ちでは負けないよう気合十分で参加させていただきます。
1月19日(日)の昼12時15分から放送です。


あらためて中沢啓二さんの「はだしのゲン」を読んでいる。

あの、麦を握りしめたゲンが表紙の全10冊は
小学校の図書室に当たり前のように並んでみんな読んでいたし、近所の図書館にももちろん揃っていた。
子供の時に読んだゲンは、絵の悲惨さがとにかく頭に焼き付き、
言葉としてよりその絵が強烈に心に残っていた。

大人になってから読むゲンは、とにかく言葉が心に突き刺さる。
中沢さんのペンを通して、ゲンやお父さん、お母さん、きょうだいたち、
近所の朴さんたち登場人物が私たちに語りかけてくる。

当時広島の多くの人が経験したように、私の祖父の兄弟は原爆で亡くなり祖父も入市被爆した。
祖母も原爆で傷ついた人たちの看護にあたった。
祖父は私が中学1年生の時に亡くなったので、ほとんど当時の話を聞くことはなかった。
今になって祖父と話したくなる気持ちが湧いてくる。

小さい頃「はだしのゲン」の次に読んだのは「ユーカリの木の下で」。
RCCの目と鼻の先、広島城の敷地内にある被爆したユーカリがモデルだ。
今も生き生きと葉を茂らせている。
生涯をかけてメッセージを残された中沢啓二さんに感謝しながら、読み進めたい。


最近の楽しみ

伊藤 文

ショートカットで色白、笑顔がキュートな女性。
おっとりとした口調とは裏腹に「針」を持つと凄いんです。
職人さんたちが技を競う技能グランプリの和裁部門で日本一に輝いた腕前を持つ川上由美さん31歳です。
少し前になりますが、Radio Oneに出演して頂きました。
(4月から私、Radio Oneのメンバーに加わりました。久々のラジオです!)

「どんな人なんだろう、会ってみたい!」そう思ったのは、
31歳である意味和裁を極めたという川上さんへの尊敬の気持ちから。
仕事場を訪ねました。
川上さんは1時間の昼休みと15分間のラジオ体操の時間だけは休み、あとは8時間ずっと反物に向かうそうです。
ただ縫い続けるのではなく、作業台に置かれた小さな時計を置き、
「30分でこの作業を完成させる」と自分で目標を立てながら運針するとか。
コツコツと積み上げた努力が川上さんを輝かせています。

そんな川上さんに触発されて、私も夜な夜な針を持つようになりました。
もちろん、到底川上さんには及びませんが、最近のちょっとした楽しみになっています。
最近夢中になっているのが、ボタン。
服の胸元などにいろんな大きさ・色・形のボタンを縫いつけると、それなりな感じ、ヘタかわいい(笑)感じになります。
それにちょっとした柄やイニシャルの刺繍を加えては安いTシャツなどをアレンジしています。
夜、この時期は家の窓を開け放して夜風を感じながらチクチクするのが、また心地いいのです。


初笑い

伊藤 文

正月のある日。
「ぎっくり腰になってしもうたぁ」と、我が家に遊びに来た友人。
(いつもの通り元気な声、でも中腰です。)
東京から帰省してきた彼女も含めて3人、中学時代からの友人です。

彼女のぎっくり腰にはのっぴきならない理由があったとか。

年末、大掃除のために初めて彼女の実家にやってきた「メラミンスポンジ」。
普通のスポンジらしい見かけとは裏腹に、落ちにくい汚れでも少しこするだけでいとも簡単にピカピカにしてしまう、あのスポンジです。
「水だけでこんなに汚れが落ちるのか」と家族中がその威力に虜になり、家じゅう掃除をしたのです。

家もピカピカになった大晦日の朝。
「おはよう」とリビングに出てきた彼女のお母さん。
なぜかタオルで顔を覆って「痛い~痛い~!!」と嘆くので
「見せてみんちゃい」とタオルを取ると、何と顔じゅうが真っ赤に・・・
理由を聞いてみると。
メラミンスポンジがあまりにも汚れを落とすから、試しに顔をスポンジで擦ってみたんだ、と・・・・!!!

それを聞いて家族全員で大笑いし、結果、その衝撃で彼女はぎっくり腰になってしまったらしいんです。

お母さん、まずはお見舞い申し上げます。
(あんなにシンクもピカピカになるんだから、相当痛かったと思います。)
そして、申し訳ありません。
明るくパワフルな彼女と、それをさらに上回る明るさのお母さんを知っているだけに、
どうしても笑いを堪えることができませんでした。

「イタタタ・・・・」と言いながらその話をしてくれた彼女によって私たちも大笑い、
笑う私たちを見て、私の娘もつられ笑い。今年の初笑いになりました。

(みなさん、くれぐれも真似をしないで下さいね。とにかく痛そうです。)


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