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 5月は好きな季節だ。まだカープが結構東北・北陸で主催試合を行っていたのがこの時期だった。

遠征帯同の前になると毎年のように、大先輩の上野隆紘さんから、
「この時期の緑は目に染みるよのぉ~。広島のとはちょっと違うからしっかり見て来いよ。」
と言われ続けたのを思い出す。

どう違うのかを文字におこすのは難しいけれど、やはり広島のとは違っていた。
試合内容はからっきし覚えていないのに、特急電車に揺られながら見た緑の風景は、結構覚えている。

 

 

 そんな5月ももうおしまいに近づいている中、今年はコロナ禍。行動にも制限がかかり、思うようにならない日が続く。

私もそう。野球実況をしたくても出来ない。今は正直、開幕してから上手く喋れるのだろうか?という不安が大きい。
でも、後ろ向きの考えになっても仕方がない。Stay Homeと呼びかけが続く中、自宅で簡単にできることって何だろう?

 

とりあえず、本を読むことにした。犬を抱きながら優雅にソファーに腰掛ける姿が話題になったあの動画に触発されたわけではないが、まず、自宅の本棚に手を伸ばした。仕事柄、スポーツ関連の本が多い。
しかし奥を探すとたくさんの文庫本が出てきた。最初に手に触れた2冊が、こちら。



ビルマの竪琴。
 

「お~い、水島ぁ~! 一緒に日本に帰ろう~!」の台詞でお馴染みのあの話である。
この本を買ったのは入社1~2年目の頃だったと思う。
休みの日に、菜の花が咲き誇っていた錦帯橋周りの川辺でこの本を読んだ。

しかし、あまりにも陽気が心地よかったので、つい横になってしまい、とうとう居眠り。
目が覚めたら私も本も泥まみれになっていた。長い空白の時を経て、今年5月に完読。

 

もう1冊は伊豆の踊子。
 

この本は上述の本とほぼ同時期に買った。2冊とも、本来は中高校生向けに推奨される内容だとは聞いていたが、その年ごろはスポーツに明け暮れていた私。文学に触れることなく過ごしたため、就職を機に一般常識くらい身に着けようと思い購入したことを思い出した。

 

伊豆の踊子と並行して読んでいるのがこちら。



写真で並べた2冊は平易な文章で書かれているとはいえ、活字ばかり目で追っていると、どうしても辛くなってくる。


適度に写真や挿絵が入っている本に逃げてしまう。その点この本は私の要求を満たしている上、そもそもウルトラマン自体が未だに大好きなのである。

並行して読んでいると書いたが、実はウルトラマン本の方がはるかに追い越してしまった。
もう3冊ともにページの紙はセピア色に変わっている。でもそれぞれ新鮮な気持ちでめくり続けた。

 

 元来そんなに読書好きとはいえない私に、今回思わぬところから活字に触れる機会が訪れた。

コロナ禍の乗り越え方は、それぞれが置かれている状況によって違うと思うので、軽々しく「頑張ろう!」とは言えないし、放送でもその一言を使うことを戒めてきた。

時間の過ごし方ひとつにしても、そこに正解・不正解はない。
 

読書もきっと明日の自分の成長につながっていくはずというような素晴らしいことも全く考えていない。
何か月、何年か先のちょっとした瞬間に生きるのかなあ~くらいのつもりでいる。

ただ、今は以前のような取材も実況も出来ないけれど、再び世の中がうまく回り始めて元通りになりそうな時に、新鮮な一歩を踏み出せる自分でありたいとは思っている。


 

この先はおまけ。

私が幼少のころ、大人になった時の夢はウルトラマンになることだった。
たまたまこの原稿を書いている時にアナウンス部にいた2人にも聞いてみた。



先輩を押しのけて前に出てきた田村さんは、やはりアナウンサーになることだったらしい。

河村さんは、魔法騎士レイアースになって、悪い大人たちを懲らしめることだったそうです。

 

う~ん・・・、スペシウム光線のポーズが微妙にちがうなぁ。まあ、良しとしましょう。

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