11月23日に開かれたカープファン感謝デー。
今年もスタジオでの開催となりましたが、メジャー挑戦を発表した鈴木誠也選手も参加してくださり、貴重な時間となりました。
さて・・・
同じ日にファン感謝祭を開催した福山シティFCというサッカークラブをご存知でしょうか。その名の通り、福山を拠点としたチームで2024年のJリーグ参入をめざしています。
その名が全国に知れ渡ったのは2020年の天皇杯。
J6相当の広島県社会人1部リーグに所属しながら、全国ベスト6まで進出しました。
チームの特徴は、日本サッカー界に新風を巻き起こす可能性を秘めていることです。
たくさんある魅力のうち4つをご紹介します。
「①監督が若い!」
小谷野拓夢(こやの・ひろむ)監督は、大卒2年目の23歳(21年11月末現在)。
茨城・鹿島学園時代には、日本代表でもある上田綺世選手の1学年先輩としてプレー。ただ高校時代のスペイン遠征で、新たなサッカー観が芽生え、夢が指導者になります。
そして北陸大学を卒業し、新卒で福山シティFCの監督に就任しました。
基本的に選手の方が年上という中で指揮を執るという異例の関係に見えますが、そこは早くから指導者を目指している小谷野監督。1000以上のサッカー本や海外のサッカー論文を読んで自分なりの指導論を作り上げ、選手からも厚い信頼を得ています。
<指導理論の詳細はこちら⇒https://note.com/foot_koyahiro/n/naaf5d90d6796>
攻守に置いて主導権を握るサポーターが見て楽しいサッカーを展開して、今季も天皇杯でJ1清水と互角の戦いを演じました。故郷がアントラーズのホームタウンとあって、福山も同じように週末にスポーツで楽しめる街になることを夢見ています。ちなみに…試合では福山の名産「デニム」姿で指揮を執ります♪
「②社長が若い!」
クラブの社長兼GMが岡本佳大(おかもと・けいた)さん。こちらは32歳(21年11月末現在)。
広島観音高校時代にはインターハイで全国優勝も経験。プレーヤーとしても才能をみせていた岡本さんはサッカークラブの社長になることが目標に変わり、30歳を機に福山シティFCの社長に就任。小谷野監督を抜擢したのも岡本さんです。『コト足りるけど、モノ足りない街』と言われる福山を変えようと自治体や地元企業と輪を広げています。全国的に見て人口46万人の福山市にプロスポーツチームがないのが不思議という考えのもと、サッカークラブで福山の街にスポーツ文化を根付かせようとしています。
「③選手の経歴」
まだアマチュアリーグのため、J1のサンフレッチェなどと比較すると、トップレベルの選手が集っているわけではありません。それでも元Jリーガーだったり、福山出身だったり、J1からのレンタル移籍だったりと、個性豊かな選手が揃っています。しかも、ホームページの選手プロフィールは、個人的な感想ですがJ1クラブをしのぐ充実度!こんなに幼少期からのエピソード満載のページは見たことありません。読むと選手を応援したくなること間違いなし!ぜひ一度、ホームページをチェックしてみてください!(URL⇒https://fukuyama-city.com/team/)
「④Jリーグ参入へ前進」
11月に行われた中国リーグ昇格をかけた大会。出雲市まで私も取材に行ってきました。
2連勝が条件という中で、初戦を17対0で圧勝。2戦目は前半1対0と接戦でしたが、後半のゴールラッシュで7対0と快勝。見事、来季の中国リーグ昇格を決めました。
昨年はコロナの影響で昇格が見送りとなっていただけに、2年分の思いが詰まった昇格。監督や社長も選手たちから胴上げされ、喜びを分かち合っていました。
私は広島市で生まれカープやサンフレッチェが当たり前のようにある中で育ちました。そのため福山シティFCというスポーツチームがゼロから街に根付いていく過程を見られるのは貴重な時間に感じます。決して簡単な道のりではありませんが、その後もカテゴリーを上げていき、Jリーグのクラブライセンスの条件など満たせば、2024年のJ3参入も見えてきます。
そして将来的なクラブの目標は2030年にJ1で優勝争いをすること。J3参入がゴールではないことにクラブの本気度が垣間見えます。
そして定期的な取材を通して感じる福山シティFCというクラブの可能性に、私自身がワクワクしています。私の夢は広島にできる新たなサッカースタジアムでの『サンフレッチェvs福山シティFC』。J1の舞台での広島ダービーをイマから楽しみにしています!