私、建物が好きです!
建築家の名前とか、
建物をじっと見ているのが、結構好きなんです。
個人的に勝手な妄想ですが、建物の鑑賞にはいろんな種類がありますね。
例えば歴史的価値のある建物の鑑賞であったり、
全くの無名だけどじわっと広がる建物の味を感じる鑑賞であったり
最新の建築から見る、
たぶん私にとって最初の建築へのアプローチは、
通っていた幼稚園の教会ですね。
幟町にある「世界平和記念聖堂」です。
戦後直後、原爆の惨禍からの復興を目指し、国内最大級となる聖堂のコンペが開かれましたが、
むき出しの打ちっぱなしコンクリートが無機質なたたずまいを見せ
コンクリートレンガの積み上げ方や所々にあるレンガの飛び出し方
「人が積み上げた」温かみを感じさせてくれる不思議な建物です。
そして、幼稚園の行事の中で、
子どもながら、
儀式を行う聖堂としての神秘性を際立たせています。
今でも忘れませんが、お泊り保育の時に、鐘楼の上、
広島の街が忘れられません。
都会となった広島。でも戦後直後に出来たときには、
空にそびえるこの建物が、
なかなか機会がないかもしれませんが、チャンスがあればぜひに登っていただきたい。
次に建物で思い出されるのが新宿副都心ですね。
小学校6年の頃に見た、超高層ビル群です。
東京湾に突然上陸したゴジラが、
6年くらい前のこのアナウンサー日記で、「ゴジラ」(
いろんな意味で影響を与えた存在であると書きましたが、
その時に舞台となった高層ビルの建築美に魅了されました。
東京都庁はまだない時代です。
当時としては珍しい200メートルを超える「三角ビル」
横幅の広い京王プラザホテル、
黒の縁取りと側面に筋交いにもなっているバッテン(X)
私は、通称パンタロンビルともいわれた旧安田火災ビル(
裾がスカートのように広がるあの形状に、
中学時代に副都心の絵を水彩画で書いたら、
当時の建築技術のトレンドや技術の粋が集められた、
それを見るためだけに、中学・高校時代何度も新宿へ行きました。
と…いろいろ書きましたが、
本題へと移ります。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、念のために、
いま番組が2班体制となっていて、
裏番の週は県庁内の県政記者クラブにいるのですが、
この県庁の建物が、結構いいんですね。
いま県庁は大規模に耐震化工事中。
本館、北館、南館、税務庁舎、農林庁舎、
耐震工事のためには、それぞれの部屋の一時移転が必要です。
まずは南館の耐震工事がいち早く終わりました。
この南館を仮移転先として、
老朽化したビルだなと感じた人も多いと思います。
しかし外観を塗りなおして、
内部は床を張り替え、
照明の当て方なども変えて新しくして、
トイレや給湯室などもシンプルに機能的にして、
予算を抑えながらリノベを兼ねた耐震化工事で新たな形に生まれ変
建て替え議論などもあって、耐震化工事には異論もありましたが、
とりあえずその話は置いておいて、
一度、パセーラ側から県庁舎を見てください。
本館から、のちに作られた高層の東館へ奥に伸びる直線。
そして左は議会棟、右は南館への広がり。
合理的、効率的に平面を存分に使った建物配置の妙。
そんな目で県庁を見たら、
戦後復興を支える、昭和31年に作られた建物のたたずまいを、
味わうことができると思います。
三密を避けなければならないこの時期、
広いスペースから眺めていただきたいと思います。
やっぱりリモートで、ということなら、
社会人になった私に建物の素晴らしさを教えてくれた、
「アーキウォーク広島」さんのホームページで楽しんでくださいね。