最近メキシコの人たちと、なぜか仕事を通じて会うことが多くなりました。
これまでは、私の人生の中でも、かなり縁遠い人々の中に入っていました。
でも、2020年の東京オリンピックが近づくと、もっと増えてくるような気がしています。
ご存知の方も多いと思いますが、メキシコのオリンピックチームが広島で東京オリンピックの事前合宿を行うことになりました。
つまり広島を拠点にして、オリンピックの本番に臨むということです。
(もちろん大会期間中は東京の選手村ですが)
メキシコチームと言えば、サッカーや野球などが人気ですよね。
私は、正式決定までの動きを取材してきましたが、数ある国の中で、正直「なんでメキシコ?」って思っていました。
もっと近い国とか、イメージしやすい国もある中で。
実際、誘致していた県も、最初は世界各国に招致したい意向を記した書簡を送っていました。
しかしその中で、徐々にメキシコに焦点を絞って誘致活動を行ったのです。
広島県とメキシコ・グアナファト州は近年広島の自動車産業が進出した縁で、友好提携を結んでいました。これを足掛かりにして、メキシコチーム誘致のチャンスはないかと州知事に相談したところ、なんとその州知事が、メキシコオリンピック委員会の委員長と親戚!
電話一本で話が通じ、「それならどんな所か行ってみようか?」
ということになりました。
1月、広島に視察団が訪問しましたが、番組では、どんな反応をするのか知るために、今回のほぼ全日程の彼らを取材しました。
人懐っこいお国柄なのか、終始和やかな視察でした。
その中で、視察団の人々は、施設の素晴らしさ、平和都市で合宿をはることの意義深さ、そして県内各自治体の熱意を感じとったようで、国に帰ってさっそく報告しました。
その報告の時、1枚のDVDを見たそうです。
それは視察団訪問を伝えるニュース映像。
今回の訪問が、どんなふうに県内で報じられたか知るため、取り寄せたとの事。
それを見た委員長は
「行く所行く所で、取材されるほど、関心が高いようだ。
そんなに歓迎してくれるなら、私も視察に行くし、もうこの際、広島に決めよう」
というようなイメージで、広島にほぼ決定したそうです。
ちなみに事前合宿は、五輪直前の数週間という短いものですが、メキシコ側では来年から強化合宿を段階的に広島で行いたいとのことで、サッカーや野球など人気スポーツも含めて、広島で見ることができるかもしれませんし、交流も予定されているそうです。
県とメキシコにある州との友好提携は月日も浅く、まだまだ深い深い関係とは言えないと思います。
メキシコの人は、私にとっても縁遠い存在でしたが、またとない機会となりそうなので、今のうちからスペイン語であいさつくらいできるように学んでおきたいなと思っています。
ちなみに
2020年に向けてスペイン語の通訳が、不足することが予測されています。
興味のある方は是非。