先日、昔の仕事仲間から連絡がありました。
「解説の廣瀬さんのボードを持っている知り合いがいるんですが、ご本人が希望されるなら渡したいとのですが、問い合わせてもらえませんか?」
???
ボードって?なんだろう???
スノーボード?サーフィンのボード?
もしかして廣瀬さんが発明した石膏ボード?(もちろんそんなものありません)
???
去年カープを引退し、新しくRCCプロ野球解説者に加わってくれた廣瀬純さん。
今は沖縄キャンプの取材をされているころだとおもいます。
その廣瀬さんに渡したいボードとはいったい…。
実はそのお知り合いは、大のカープファンなのですが、
由宇練習場で廃棄処分するために置かれている、ある木材に目が止まったそうです。
それは…。
由宇練習場のスコアボードに掲げる名前のボード。
ちょうどそこに置いてあったボードに書かれていたのは、「廣瀬」という名前でした。
黒田投手の引退決断のニュース。
夜間練習が始まる17時前に、チームメイトに引退の意向を伝えると同時に引退が発表されました。
いつかこの時は来るだろうとわかっていても、何ともいえない気持ちに包まれました。
スタジオに急きょ駆け付けて下さった解説の安仁屋さんも横山さんも言葉を詰まらせました。
それにしても選手やファンに与えた功績が大きすぎる。
ここまで存在感のある人はなかなかいないですね。
でも引退とはいえ、まだ日本シリーズが残っている。
「お疲れ様」という言葉は、シリーズ後に取っておいて、最後の勇士を目に焼き付けたいですね。
会社の机を少し片づけていたら、
懐かしい写真などが出てくることってありますよね。
数日前みつけた写真がこれです。
入社一年目の写真です。
研修中ですね。
みんなおなかに手を当てて声を出しています。
「アーーーーーーーーーーーーーーッ!」
私の時は同期三人左から石橋、吉川、小林。
一番右は当時のアナウンス部長橋本雅明さんです。
大変お世話になりました。
さて、みんなどこを見ているのでしょう?
まるで、「あの太陽に向かって叫べ!!」という感じですが、
見ているのは太陽ではなく、壁に取り付けられている時計。
どれだけ長い時間、声を出し続けられるか、ということなんです。
こうやってのどを鍛えていくのです。
緊張感のあるスタジオの中で、
おなかに力を入れて発声しないといけないので、
空腹であったり、腸の動きが活発だったりして、
おなかがグーグーなるんです。
私だけでなく、みんな。
「だれだ?いま鳴らしたのは?(笑)」
なんて橋本部長に言われながら、使っていないスタジオで、
滑舌をよくするための練習や、原稿読みをやっていましたね。
そんな研修が2か月ほどあった後の、初鳴き…。
交通情報と天気予報からでしたが、
吐きそうになるくらいの緊張感だったことを覚えています(笑)
今年、久々の男性アナウンサーとなる伊東平が入社。
先々週、ラジオでの初鳴きを済ませ、
昨日ニュース6のスポーツコーナーの担当として初めて出演を果たしました。
アナウンサーとしての入社は今年は彼一人だけのため、
我々の時と違って、マンツーマンで、
更に緊張感のある中での研修を乗り越えてきた男です。
これからちょくちょく番組に出てもらいます。
どうぞお見知りおきを…。
そんな中で先ほどの写真を見つけ、
こんな時代もあったなあと、
あの時の緊張感を忘れないようにしないといけないなと、
今度はちょくちょく見つけそうな場所に片付けました(笑)
先日深夜0時から、広島市中央卸売市場の魚市場に撮影に行ってきました
<広島市中央卸売市場>
市場の花、「せり」の時間は4時くらいなので、
ちょっと早すぎる時間ですが、意外とそうでもないんです。
市場には深夜0時くらいから、船やトラックで魚が次々とやってきます。
最近って、セリにかかる前に、
相対取引といって一対一の直接取引によって
入荷が少ない魚種は売り切れてしまうんです。
では何を撮りに行ったのか…。
それは「カサゴ」と「ガザミ」なんです。
出汁がよく出てとても上品な味わいの「カサゴ」
<カサゴ>
淡泊だが上品な甘みの、ワタリガニとも呼ばれる「ガザミ」
<ガザミ>
お店でいただくと、そこそこの値段がする高級魚種なんです。
いわゆる瀬戸内らしい海の幸です。
しかし全国的に知られているのは、広島の場合どうしても「牡蛎」ですよね。
次に「小いわし」ですかね。
その次がぱっと出てきません。
県では、次なる瀬戸内海の名物を作ろうとしているのです。
「カサゴ」をいろんな料理方法でいただきました。
とても味わい深く、例えば観光客もこれを食べると、
リピーターになっていただけるのではというおいしさでした。
<料理人の北岡三千男さんもカサゴの潜在力に期待する>
どうやって…。
実はこの2種類は、稚魚を養殖して放流することができるのです。
そこで、2016年度から「カサゴ」「ガザミ」を集中的に大量放流する計画です。
しかしなぜ高級魚に絞るのでしょうか?
瀬戸内海の漁獲量は、環境の変化で減少の一途をたどりました。
漁業の担い手も、高齢化で減り続けています。
新たな担い手を増やすためには、
ある程度、稼げる魚種が必要なのです。
「稼げる瀬戸内になるために」
今度は、広島にやってくる知り合いと
「カサゴ」食べたいと思います。
いま、和食ブームの影響もあり、日本酒の海外への輸出が増加しています。我らが広島の地酒も、徐々にですが海外への輸出量を増やそうとしています。そして去年から本格的に県内の酒蔵がタッグを組んで、「広島の酒」を海外に売り出そうという取り組みが進んでいます。
継続して取材しているのですが、実は私は日本酒は苦手でした。若いころ調子に乗って飲んでしまい、記憶を無くしてしまったり、悪酔いしてしまったというイメージから、日本酒離れしてしまっていたのです。
しかし取材を進めていく中で、さまざまな酒蔵を訪れて、酒造りに対するこだわりを聞いていくと、やっぱり『飲んでみたい』と思ってきたのです。酒造りは自然との対話、そして長年の経験、そしてまるで子供を育てていくような真心と情熱。その中で修練され続けて出来上がった代物なのです。そんな背景を聞いた後に飲む「日本酒」は、なんとも言えない味わいを、のど元から与えてくれるのです。
日本酒のおいしさに気付いた私は、もう一つ気づいたことがあります。飲み方です。私は、基本的にどの種類の酒も飲むのですが、だから違う種類の酒をあれこれと飲んでしまうんですよね。しかもがぶがぶと。これがいけなかったんですね!よく日本酒は「ちびちび」飲むものだといわれますが、その酒の味わいをじっくり感じながら飲めば、変な酔い方はしなくなりました。
40を過ぎて、ようやくこんな基本的なことを理解したわけですが(笑)
、おかげでおいしく日本酒を飲めるようになっただけでなく、これまで飲んだことのなかった銘柄との出会いが本当に楽しくなりました。
私と同じとは言いませんが、過去の似たような経験やイメージから実際若い世代の日本酒離れというのは進みました。国内は少子化で人口も減っていく。国内需要も減っていくなかで、海外に活路を求めようという動きは当然かもしれません。でも酒蔵の人はおっしゃっていました。「本当に売りたいのは日本です。逆輸入ではないけど、日本の人に気付いてもらうために、海外での評価も得て、国内に訴えかけたい」
山口の獺祭が海外でブームと聞きますが、広島も負けないでがんばってほしいですね。