「がん検診を定期的に受けよう!」

放送日:2022年1月27日(木)

ゲスト:産婦人科クリニック「新甲さなえ女性クリニック」新甲さなえ先生
パーソナリティ:石橋真、田口麻衣

おひるーな放送中の出演者
Q.2021年も引き続きコロナの影響があったかと思いますが、クリニックにがん検診を受けられる方の数はいかがでしたか?
最近になって「そういえば2,3年顔を見てないな」といった検診を控えられていた患者さんがポツポツと健診に来られるということがよくあります。ちょっとずつ回復しているというか。ただ、ちょっとずつ戻ってきたところにオミクロンが来たという感じです。
Q.どうしてもその検診へと足が遠のく気持ちも分かるんですが、がん検診の最大のメリットは「早期発見、早期治療に繋がる」ということ。改めて生存率の違いなども交えて、がん検診のメリットについて教えていただけますか?
がん検診はやはり早期発見のための検診。進行期がまだ進んでない段階で見つかれば、ほぼ100%治るがんが増えているので、症状があって受診して見つかったがんよりも検診で見つかったがんの方が治る確率が上がります。
がんというのは増殖が早く、他の臓器に転移をするというのが最大の特徴ですが、早期発見をすれば、局所にとどまった状態で見つかるので、局所療法や抗がん剤が効く段階で治療することができます。再発のリスクも非常に下がりますので100%治る確率もそれだけ上がるということです。
Q.若い世代にも少しずつがん検診への意識の高まる中、男性に比べて女性の女性特有のがん検診の受診率が低いという結果があるとか・・・
おっしゃる通り若い世代の間での意識は高まってきていますが、まだまだ年配の方がなる病気だと思っている人も多くいます。
また、子宮頸がんについてはウイルス感染が原因だということを私が説明すると初耳ですっていう方もまだいらっしゃいますので、やはり啓発は必要だと感じます。私も検診の際には「発信源となって、周りの友達にもこのことを伝えてあげてくださいね」ということは必ず言うようにしています。
Q.乳がん・子宮頸がんについて、どのくらいから発症のリスクがあるのか教えていただけますか?
乳がんはだいたい40代から急増します。
また乳がんは生活習慣など、欧米化によって増えているという因子が最も強く、この5年ぐらいの間で日本人の乳癌のリスクは18人に1人ぐらいから11人に1人ぐらいまで増えています。誰がかかってもおかしくないので、検診を受けていただきたいがんの一つです。
子宮頸がんについては、ヒトパピローマウイルスという性行動によって運ばれてくるウイルスが原因となっておりますので、性行動が始まったら、みんながんのリスクがあると思ってもらいたいです。特にアクティビティの高い若い世代はウイルスを運ばれるリスクも高いので30代、20代から検診を受けていただきたいです。
Q.行政からくるお知らせよりもちょっと早めに検診スタートしたほうが良いのでしょうか?
そういうふうに言っている乳腺の専門家もいらっしゃいます。
40歳から受診券が送られてくるんですが、例えば家族内に乳がんの方がいらっしゃる方は、そうでない方に比べて2倍以上リスクが高いという結果もありますので、身内の女性に乳がんの方がいらっしゃる場合は、早めにスタートされた方がいいと思います。
Q.自身だけじゃなくてその子供たちへ呼びかけたいがん検診。改めてがん検診について教えていただいてもいいでしょうか?
まず、子宮頸がんについてですが、診察をする際にどうしても下着を脱ぎますので、脱ぎ着のしやすい服装で行かれた方がいいです。
問診では、生理の周期・妊娠出産の経験があるか、簡単な婦人科系その他の病歴、一番直近の月経がいつあったかということを聞かれますので、答えられるようにメモしていかれるといいかもしれません。あと、まだ閉経されてない女性は、月経中をできるだけ避けた方がいいと思います。
診察室に関しては、最近の診察室診察用の椅子は、座った状態から自動的に診察のポジションまで動くというのがほとんどですので、ご安心ください。
医師の診察では膣の中に器具を入れて、子宮の入り口の細胞を綿棒のようなものでこすって取ります。かかる時間も数秒なので、あっという間に終わります。
乳がん検診についても、脱ぎ着のしやすい服装が良いのは一緒ですが、細かい画像をチェックするときに変なものが映ったら隠れてしまう可能性があるので、肌につけるラメ入りのパウダーなどにも気を付けていただきたいです。
あとは、マンモグラフィーという乳腺をはさんで診察する機械を使用する場合は、生理前だと挟まれると痛かったり、乳腺の画像が見えにくい可能性があるので、時期を選べる方は月経が終わった後ぐらいが一番いいと言われています。もちろん生理前に検査ができないというわけではありません。
Q.元気に暮らしていくための健康寿命を延ばすことにがん検診は必要不可欠。ぜひ皆さんに受けていただきたいですね。
健康寿命というのは、人の助けを借りずに身の回りのことができて幸せに暮らしていっているという自覚が持てる時期と理解していただいたらいいと思いますが、広島県は平均寿命が長いものの、特に女性の健康寿命が短いと言われています。
女性の健康をサポートしている私としては非常に悲しい数字ですので、そこには今後も力を入れたいと思っています。
健康寿命というと、がんを早期発見して治療をすることも大切ですし、運動習慣や食生活などで骨を丈夫にして筋肉をつけて、骨折をしにくい体をつくるということも大事です。 これからの長い人生で家族や大切な人と笑顔で生活を続けるためにも、食生活とか基本的なところをまず見直した上で、検診を受けてほしいです。

田口)今日は広島市南区段原の産婦人科クリニック「新甲さなえ女性クリニック」新甲さなえ先生に教えていただきました。ありがとうございました!