被爆電車特別運行プロジェクトは、「被爆者の高齢化が進む中で、未来の世代に平和について考えてもらうきっかけになれば」という思いで、被爆70年プロジェクトの一環として2015年にスタートし、2019年までの5年間で約2,700名の方にご参加いただきました。
コロナ禍の2020年、2021年は、感染拡大防止のため、一般の方々を対象とした乗車体験を見送りましたが、被爆電車「653号」が広島市内を走行する模様や、車窓から広がる現在の広島の平和な光景をライブ配信するという新たな取り組みを実施しました。
コロナ禍3年目となった今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止にかかる様々な制限が緩和され、感染防止対策と両立した社会経済活動も通常に戻りつつある状況を鑑み、感染防止対策を講じたうえで、3年ぶりに一般参加による乗車体験を再開することとしました。
新たな取り組みとして、運行中の車内で、運行経路の主要スポットについて、戦時中から戦後復興の歴史などを写真や映像とアナウンスによりご紹介します。
そして、核兵器使用の懸念が高まる世界情勢の中、昨年、一昨年と取り組んだインターネットによるライブ配信も引き続き継続し、復興のシンボルである被爆電車が被爆地・広島を走行する模様を国内外に届けることで、「平和の尊さ」を発信します。