イラスト/小野寺光子
出典/『被爆電車75年の旅』(株式会社ザメディアジョン)
連結時や万が一の衝突時に、衝撃を吸収するためのダンパー。
周囲に危険を知らせる保安用具。“警音器”とも言う。
架線電圧直流600Vを直流220Vに変換し、屋根上の「補助電源装置」へ送っている。「補助電源装置」では、これを直流24Vと交流220Vに変換し、放送装置や運賃箱、空調装置や室内灯などの電源として使用している。
車体を保持するとともに、レールに沿わせて走らせる走行装置。650形の台車は、車体に対して回転できる、2軸4軸のボギー台車である。両脇に空けられた空間は、カーブを曲がる際、スイングした台車が車体に干渉しないようにするためのもの。
輪軸と台車の間に直接吊りかけられている。このような古典的駆動方式を“吊り掛け駆動”と呼ぶ。構造が単純な反面、打音や振動を発生させるが、それが特有の乗り心地を生み出している。
モーターに流れる電流を制御し、電車をスムーズに加速させるための装置。
圧縮したエアーを作る装置。
空気圧縮機の吸気側にある装置で、フィルターとしての役割を果たし、異物を吸い込まないようにしている。
空気圧縮機によって圧縮されたエアーを溜めるタンクである。溜めたエアーは、ブレーキや扉の開閉などに使用される。
元空気溜めに異常が発生した場合などに、非常ブレーキをかけるためのエアーを予備で溜めておくタンク。
モーター、補助電源装置や、車内の電気機器などの回路を切り離すためのスイッチ。板状の電極を受け側の電極に出し入れすることで開閉する、古典的な“ナイフスイッチ”である。
直流600Vの元に設置されている大型ナイフスイッチ。
直流600Vをモーターに流したり、切ったりするスイッチ。
ブレーキのエアーを抜く際に発生する排気音を、小さく抑えている。